山岳渓流会 岩遊

南稜5


  • クライミング




6月 谷川岳 南稜

2014年6月

谷川岳 一の倉沢 南稜

メンバー 豊野会長 福士。
天気 快晴。

アルパインクライミングのメッカである谷川岳一の倉沢の一番の人気ルートの南稜に行ってきた。

谷川岳でクライミングと言うと何かとこのルートの名前が上がり、無雪期の週末は常に大混雑が予想されるルートである。

この前日、ルート自体の難易度よりも遥かに気がかりだったのはルートの「大渋滞」であった為、我々は前日、谷川岳ロープウェイの駐車場に車を停め、大渋滞を回避するために朝の2時30分という今までの山行では考えられない程早起きをして3時過ぎには駐車場を離れた。

いつもは山に来てもいつまでも寝ていて誰かが起きたら何げなく起きて、なんとなく出発するという画期的なスタイルの我々だが、我々にとっては早起きよりも大渋滞に巻き込まれる方が遥かに恐ろしく感じた。

早朝3時過ぎに駐車場を離れて

「いや~、先行パーティが何組もすでに南稜に取り付いていたらやめましょう。」

なんて一の倉沢に向かう途中の林道で早くもへたれ発言をしていた私だが、ルート取り付きである南稜テラスに着いたらなんと我々が1番乗りであった。

これを「岩遊の奇跡」と名付けることにしよう。

一の倉沢出合にテントを張っていたパーティがいたが、さすがにムキになって2時半に起きて甲斐があって彼らより早く南テラスに到着した。

我々はルートを抜けてから6ルンゼを懸垂下降して下山するルートを取るか、それとも最終ピッチを越えて、一の倉岳に抜けるルートを考えていたが、2番目に登ってきたパーティの人に

「後続は何人くらい来てます?」

と聞くと、

「いや~20人位下にいるよ~。」

と聞いたのでやはり人気ルートなんだなあと実感した。

6ピッチでクライミングが終了したが、私にとってみては初めてマルチピッチのルートで完全にスタカットで登ったため、クライミングシステムの勉強にとても良い山行になった。

ルート自体も今まで何本か冬の八ヶ岳の岩稜のクライミングをしていたためそれなりに自信があったが、特に私がリードで登った最終ピッチのフェースが難しく、最後つるつるで足をかける場所がなかったので新しく打ち足してあった新しいハーケンに足をかけて登った。

多くの人が登るルートが「簡単なルート」ではないことを実感した。

最終ピッチを越えてから後続パーティがいるとの事であったので6ルンゼから懸垂下降するともしかすると南稜から6ルンゼに落石があるかもしれないというリスクがあったので、我々は5ルンゼの頭を抜けて一の倉岳に抜けるルートをとった。

南稜の終了地点から一の倉岳までは2時間ほどかかり、ルート自体もそれなりに長く登り応えがあったのと、立派な岩稜ルートなので気が抜けない箇所が多くあった。

5ルンゼの頭は簡単に抜けられると思っていたが、ロープを出さないと危険に感じたのでロープを出して登った。

5ルンゼの頭の取り付きには二本の残置ボルトが打ってあり、岩が不安定なルート上にも3本の残置ハーケンが残っておりプロテクションの心配はないが、5ルンゼの頭を通って一の倉岳に抜けるこのルート自体が長いルートで日が暮れてからこのルートを通過するのは危険を伴うので、このルートを通過して下山する予定の人は十分な時間配分をもって登る事を勧めたい。

一の倉沢向けてヘッドライトをつけて林道を歩く。
南稜 1
一の倉沢の沢筋は雪で埋まっており、歩きやすかったが、まだ早朝であったという事もあってか雪は硬く、革も登山靴を履いていたが雪に蹴り込んでも靴は雪になかなか刺さらなかった。
南稜2
南稜テラスから1ピッチ目ののぼり口。15メートル位は残置ハーケンや残置ボルトはなく、気が抜けない。
南稜3
下部のプロテクションの無い岩場を抜けるとテラス状になっていて、そこから上は数メートルのチムニーになっている。
南稜4
6ピッチ目の最後の数メートルのフェースを登る豊野会長。このピッチはまともにつかむところが無く、難しく感じた。
南稜5
5ルンゼの頭をリードする豊野会長。岩がぐらぐらしている箇所があり、慎重に登りたい。
南稜6
5ルンゼの頭の取り付き部分には2本残置ボルトが打ってあり、それに自分のシュリンゲとカラビナを掛けてビレイをする。
南稜7
5ルンゼの頭に打ってある残置ハーケン。ここにプロテクションを取る事が出来る。
南稜8
5ルンゼの頭の終了点にあるビレイポイント。
南稜9
5ルンゼの頭を回りこんで登って行く。
南稜10
急な岩稜を慎重に登って行く。
南稜11
一の倉沢本谷の最後のスラブは雪でつるつるに磨かれていた。
南稜12
一の倉岳に向かう藪を炎天下の中進む。
南稜13
絶壁と谷川岳の山頂を望む。
南稜14
迷惑なほどの日差しの恵まれた天気の中、藪を通過して登山道に到着した。
南稜15
一の倉岳の山頂。2人くらいが入れる非難小屋がある。
南稜16
天神平に向かう最中にコシアブラという山菜をとることができた。天ぷらにして食べたが、もちもちとした触感でおいしく食べられた。
南稜17


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